彗星に地球外生命の可能性

欧州宇宙機関(ESA)の彗星着陸機「フィラエ(Philae)」が着陸した彗星の奇妙な外観は、地球外微生物の存在で説明できるとの新設が6日、天文学者チームから発表された。
氷の湖を覆う黒い外殻、底が平らのクレーター、表面に点在する大きな岩など、凍った塵の塊である67P/チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の特徴の多くは、微生物の存在と「整合するもの」だという。
英カーディフ大学のマックス・ウォリス氏は、英王立天文学会が発表した声明で、ESAの彗星周回探査機「ロゼッタ(Rosetta)」によるこれまでの観劇は、67P彗星が「凍り付いた不活発な天体ではなく、地形上の変化が維持されている」ことを示していると述べている。実際、秒速32.9キロで太陽方向に突進している67P彗星は「地球上の北極や南極より、微生物の生存に適しているかもしれない」という。
研究チームは複雑な有機物質がロゼッタで検出されたことを「生命の証拠」として指摘。この有機物質が67Pの表面を驚くほど超暗黒で低反射にしているという。
また、67P彗星のガス噴出は太陽から十分に離れていて、表面の昇華を起せない距離から始まったとのこと。これは、彗星の表面下に存在する微生物が高圧ガスのポケットを形成し、これが上部の氷を割ることで有機粒子が放出されることを示唆しているという。さらに、割れ目がふさがれたり岩が動かされたりした痕跡が岩だらけの彗星表面に見られることや、「再供給される必要がある」有機物の覆いなどにも言及した。
観察される特徴は「すべて、67Pが宇宙を公転する間、活動的な微生物を維持可能な機関に太陽からの熱を受けつつ塊になる氷と有機物質の混合物に整合する」と声明は述べている。
研究チームによると、微生物は67Pに生息地を作るのに液体の水を用いている可能性がある。宇宙を旅する67P彗星が太陽に接近する暖かい期間には、この水が氷の割れ目から染み出して「雪」になるという。不凍性の塩を含む生命体、このような状況に適応するのを特に得意としており、中にはマイナス40度の低温状態で活動できるものもいるという。彗星表面の太陽光に照らされている領域は昨年9月、太陽が約5億キロの距離にある時点ですでにこの温度に適しており、弱いガス噴流を放出していたそうだ。
太陽の周りの楕円軌道を周回している彗星が太陽に接近して熱を受けると、昇華と呼ばれる個体から気体への状態変化プロセスが起き、これによって彗星に見事な尾が形成される。67Pが太陽に近づくにつれて微生物はますます活動的にはるはずだと研究チームは推測している。
うまくいけば、微生物の活動の一部がロゼッタとフィラエによってライブ中継されるかもしれない。